Excelへの入力集計でアンケート回答の予期しない落とし穴

Excelへの入力集計でアンケート回答の予期しない落とし穴

「Excelだから云々・・」とは別に、アンケートを作成し、紙ベースで回答をしてもらう場合、設問のあり方により想定しない回答(記述)が来て入力時、集計時に困る場合があります。
弊社ではアンケートの回答(結果)をExcelやCSV形式にまとめるような作業を行っておりますが、そういった際に回答結果をスムーズに入力できない場合があります。
今回はこのような状況を作り出している点について考えてみたいと思います。


Excelで作成したアンケートを印刷して使う場合


今回はExcelで作成したアンケートを印刷し、それに回答してもらう形で考えます。
アンケートをExcelで作成し、Excelに入力してもらう場合は、Excelの持つ機能を使うことで「ガチガチに固める」ことができますが、今回は入力したアンケート回答をExcelに入力する場合を想定しています。

※なお、サンプル画像の回答はPCを使って回答していますが「手書き」の回答としてご覧ください。


アンケートの設問で回答者の「回答方法」を誘導する


ここで説明する「誘導」は予期しない回答の入力ができない(防ぐ)ようにするという意味です。
アンケートの設問次第で回答者の回答方法は変わることがあります。
特に回答者が多くなるほど、回答者特有の記述が出てくることが多くなります。

■例1:Excelアンケートの質問の内容
アンケートの一般的な質問例

上記の質問は一般的な質問です。ここで想定できる回答は下記のようなイメージになると思います。

■例2:Excelアンケートの質問の想定した回答
アンケートの一般的な質問と回答

そして、このような回答を見越して、Excelでの回答の入力フォーマットを集計しやすいように下記のようにします。

■例3:Excelでアンケート回答を集計するフォーマット作成とその回答イメージ
アンケートの回答を想定してExcelフォーマットを作る

Excelに実際に入れる

一般的にはこれでうまくいくのですが、回答者によっては下記の場合もあります。 アンケートに予期しない回答

もちろんこの状態でもExcelに入力できます。
しかしながら、この方法で入力していくと回答をまとめたExcelデータを集計しようと思ったとき、例えばオートフィルタ機能で指定した年齢以上、以下を表示することやピボットテーブルなどを使ったクロス集計等で期待通りの形にならない場合が出てきます。

例えばこのようなアンケート回答を避けるために例えば下記のような方法で対応します。
Excelに実際に入れる

こうすることで100%ではないですが、回答者の中で回答方法がバラつかないように抑制することができます。
(回答者によっては「面倒臭いなぁ」と思う人もでるかもしれませんが・・)

同じような例で下記の場合も同様です。
■例4:アンケートの設問例2とExcelの回答入力フォーマット
アンケート設問例2

アンケート設問例2のExcel回答フォーマット

そして予期しない回答が次の通りです。
アンケート設問例2で予期しない回答

と、このようになり、やはりExcelの回答には入力できるけども、集計が難しくなるような回答です。

Excelで集計しやすい回答をしてもらうようにすると同時に例外対応を考えておく


アンケートは一つ一つの回答単体でも役立ちますが、それらをまとめ、集計することで様々な側面からの傾向や特徴を見出すことができます。
上記で説明した以外にも予想外の回答例として単一回答(シングルアンサー)にも関わらず、複数の回答をしてしまっている、あるいは回答者が手書きで設問を補足して、その設問に回答している、などがあります。
できるだけ回答を予測し、それに回答しやすい設問にすることが回答結果を集計する意味では望ましいです。
特に専門的な質問になると現場を知っている人の知識が必要になることもあります。
しかしながら期待通りの回答方法を100%してもらうことは難しいことも事実です。
従い、回答を入力する側にもある程度のルールを持ってExcelに入力していくことも必要です。
例えば、「単一回答で複数回答している場合は、先に○で囲まれた回答を優先する」、あるいは「【その他具体例】にチェックがついてなくても具体例が書かれている場合は、【その他具体例】にチェックがついているものとする」などです。

できるだけ、事前に対処しておくことで回答結果のExcel入力とその集計が容易になります。


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