「マクロの記録」をアルバイト山田さんに例えてみると意味が分かる?
「マクロの記録」はExcelの機能の中でもやや視点が異なる機能です。慣れればどんなものか分かりますが、そこに辿り着くには少しばかり時間もかかります。
そこで今回は「マクロの記録とは何か」を敢えてアルバイトの山田さんに例えてみました。多少無理やりさがにじんでますがご容赦を。。
アルバイト山田さんの就業初日
山「こんにちは!山田です。今日からよろしくお願いします!」
私「はい、よろしくね。」
私「面接のときにも言ったけど、うちの業務は何でも屋だから覚えることたくさんあって大変だけど頑張ってね」
山「はい、覚えるのには自信がありますから大丈夫です」
私「(最高!スバラシイ・・)」
山田さんに請求書作成作業を依頼する
私「山田さん、それじゃ早速だけど請求書の作成をやってもらえるかな」
私「手順を説明するね」
【作業手順】
1.共有フォルダにある「請求書テンプレート.xlsx」を開く
2.同じフォルダにある「顧客売上表.xlsx」を開く
3.顧客売上表のシート1にある「XXX株式会社」のデータを抽出してコピー
4.コピーしたデータを請求書テンプレートに貼り付ける
5.請求書テンプレートのファイル名を「請求書_XXX株式会社.xlsx」として保存
私「以上だけど、分かったかな?」
山「はい、分かりました。問題ありません。」
私「(優秀!スバラシイ・・)」
請求書作成作業を指示する
私「山田さん、今日月末だからXXX株式会社の請求書作ってくれる?」
山「分かりました。・・・・できました。」
私「(高速!スバラシイ・・)」
山田さんは「マクロ機能」そのもの?
以上でアルバイト山田物語の終了ですが、この「山田さんと私の振る舞い」を今度は「マクロの記録」目線から当てはめてみます。
でもその前に、ここで押さえておきたい点として「マクロの記録」を一言で言えば、「Excel上で行ったあなたの操作を記録する機能」です。
ここでいう、「マクロの記録」とは「操作の記録」と言い換えても同義です。つまりExcelに操作の内容を覚えさせる機能なのです。
大きくみれば、アルバイト(スタッフ、作業者)に作業内容を説明しているのと変わりません(そのために山田さんに登場してもらいました)。
マクロの記録を始めるには「作業名」が必要
一連の操作内容を記録させるためには名前が必要となります。
これはExcelに何個も覚えさせるため、操作の記録を(あなたが後で見たときにどんな操作を記録しているかを分かりやすくするために)名前で管理するからです。
山田物語でいうと、以下の部分です。
作業の名づけをしている部分です。
マクロの記録には「開始」と「終了」がある
マクロの記録には必ず「開始」と「終了」があります。これは文字通り、Excelに開始から終了までの間の操作を覚えさせる長さです。
一連の操作が終わったらExcelに「(覚えて欲しい)操作が終了」したことを伝えます。
マクロの記録の開始から終了まで
開始後、Excel上で以下の操作を行います。
物語では下記の部分です。
【作業手順】
1.共有フォルダにある「請求書テンプレート.xlsx」を開く
2.(省略)
3.(省略)
4.(省略)
5.請求書テンプレートのファイル名を「請求書_XXX株式会社.xlsx」として保存
このステップがまさに作業そのものでマクロの記録では最大のキモです。Excelは、操作した手順を「終了」するまでそのまんま覚え続けます(記録します)。
マクロを一度記録したらExcelは忘れない
一連の操作をマクロとして記録すると、下記のようにExcel上でいつでもそのマクロを実行できます。
実際に試せば分かりますが、例えばスタッフが1~2時間かけて作成したものが「わずか数秒」で作業することも起こりえます。
正しくマクロの記録を行っていれば、劇的な業務改善だけでなくミスも起こりえなくなることを示しています。
ただしマクロの記録でも限界はある
このようにマクロの記録はとても便利な機能ですが、人が作業するような「融通さ」はありません。
簡単に言えば、生真面目、実直に作業(処理)を行おうとするため、人が見ると明らかな違いも判断しようとすらしません。
(そのため、次のステップとして(裏画面に)マクロの記録で自動生成されたプログラムコードを部分的に修正するような流れになります)
このあたりは実践していかないとなかなか気づき難いところですが、理解できてくるとExcelの使い方も規則性やロジカルな視点を持って作成するような習慣がつくものと思います。